かわべ歯科クリニック
川邊 真道院長
医学博士・歯科医師
医療法人光真会理事長
/ 歯科衛生技工科 / 歯と歯のWライセンス / REPORT / かわべ歯科クリニック 川邊 真道院長
かわべ歯科クリニック
川邊 真道院長
医学博士・歯科医師
医療法人光真会理事長
石川県金沢市のかわべ歯科クリニックは、25年春に金沢医療技術専門学校の卒業生を2名採用されました。 その2名とも歯科衛生士・歯科技工士両方の国家資格を取得したWライセンス保持者です。 また、かわべ歯科クリニックでは、Wライセンス卒業生の採用をきっかけに院内に最新の歯科技工設備も導入されています。Wライセンスの卒業生を採用した理由とそのメリットについて、川邊真道院長にお話をうかがいました。
歯科医師を中心としたチーム医療において、歯科衛生士も歯科技工士も必要不可欠な職業です。特に「人生100年時代」と言われるほど超高齢化が進んでいる日本では、今後もますますその需要が高まっていきます。食べることはQOL(クオリティ・オブ・ライフ、人生の質)に直結しますから、個人レベルでも社会レベルでも口腔の健康維持は非常に重要な課題となっています。 そのような状況の中で、まず歯科衛生士は近年増加傾向にあり、国内の国家資格取得者は毎年7000人ぐらいずつ増えています。一方の歯科技工士は減少傾向にあり、特に若い世代の技工士が減って高齢化が進んでいるのが現状です。若い歯科技工士が減っている理由は収入面や働く環境だと考えられていますが、今は歯科技工のデジタル化も急速に進んでおり、歯科技工士の働く環境が大きく変わるタイミングと言えます。 歯科衛生士と歯科技工士、両方の資格を持つ人材はまだとても少なく、貴重な存在です。歯科衛生士を目指す人にとっては、増え続ける衛生士の中で確かな強みを持つ人材になれるでしょうし、歯科技工士を目指す人にとっては、直接患者と接しながら働けるという、やりがいのある環境で働けるようになると思います。
今回、Wライセンスを持つ金沢医療技術専門学校の卒業生を2名採用しました。クリニック側がどのようなところに魅力を感じるかと言うと、まず患者様に対する治療の質が上がることが期待できます。患者様と接する歯科衛生士と技工物を製作する歯科技工士はそれぞれ別の専門家ですが、両方の知識とスキルがあれば、より早く、より的確に患者様に合った治療をトータルコーディネートできるようになります。また、Wライセンスを持つ人をひとり採用すれば、ふたつの専門職をカバーできるため、採用する側のクリニックにとってのメリットは大きいと思います。 それからもうひとつ大きいのは、ふたつの国家資格に合格しているということは、「目標に向かって努力できる人だ」という証明になることです。国家資格の取得は簡単なことではありません。それをふたつも、しかも3年間で取得できた人は、必ず努力ができる人でしょう。歯科衛生士も歯科技工士も、資格を取るのがゴールではなく、働きながらも専門技術職として患者様のためにスキルを磨いていくことが求められます。「努力ができる人材」という証明は、クリニックにとって大きな魅力です。
はい。Wライセンス2名の採用に合わせて、クリニック内で技工物を製作できる最新のCAD/CAMシステムを導入しました。私がいちばんに考えたのは、Wライセンスを取得して新しい働き方を目指しているふたりに、初志貫徹できる環境を整えたいということでした。Wライセンスを活かして働こうとする人の将来を考えた時、まず職場環境が整っていなければ、そのサポートはできないと思いました。 もちろん、歯科技工のデジタル化に伴って、歯科医療業界全体に院内技工へのシフトチェンジが進んでいるという背景もあります。当クリニックも長く活躍してくれているベテラン歯科技工士がいるのですが、その次の時代のことも考え、いい機会だと導入を決めました。Wライセンスを持つふたりには、この環境でそれぞれが思い描いた将来像を目指してもらえたらと思っています。
最初にお話ししたとおり、歯科医療はこれからの日本でますます重要になってきます。その中で、国家資格に裏打ちされた技術と知識で世の中のたくさんの人の幸せに関われることは、とてもやりがいのある仕事だと思います。 その上で、Wライセンスは今後の歯科医療業界をたくましく生きる強さを身につけることにつながると思います。患者様のためになり、職場である歯科医院のためになり、何より自分のためになるはずです。将来、自分の思い描く働き方を実現したい、ライフステージに合わせた働き方の選択肢を持ちたいという人は、ぜひWライセンスの取得を目指してほしいと思います。がんばってください。
現在はかわべ歯科クリニックで歯科衛生士として技工の知識を活かしながら働いています。歯科医師の先生と意見交換をする場面もあり、その時に両方の知識を持つことが役立っていると感じます。学生時代を振り返るとWライセンスの挑戦は大変でしたが、忍耐力が身について強くなれたと思います。
現場に出て実際に患者様と接する時に、Wライセンスを持っていてよかったと感じることが多いです。衛生士と技工士の両方の視点から考えて説明できるので、患者様にも喜んでもらえていると思います。今後の目標は、歯科衛生と歯科技工のどちらも極めていくこと。ふたつの専門領域をつなぐ人になりたいと思っています。